
研究施設
世界をリードする社会に役立つ研究所
水産研究所
1948年に近畿大学の前身である大阪理工科大学の臨海研究所として開設。最初にハマチの養殖試験を開始するとともに、小割(網いけす)式養殖法を開発しました。この養殖法はやがて爆発的に普及し、現在ではわが国のみならず世界中に普及しています。また、マダイをはじめ多くの有用魚類の養殖技術を開発。育てた親から採卵し、仔稚魚を育成するいわゆる完全養殖の研究を進めてきました。さらには、選抜や交雑、バイオテクノロジー等による品種改良の研究にも取り組んでいます。
水産研究所Webサイト附属農場
和歌山県湯浅町の湯浅農場と有田川町の生石農場という2つの附属農場があります。地域農業の発展に寄与するとともに、試験研究機関、指導機関としての役割も担っています。温暖な土地にある湯浅農場では、カンキツ類の栽培や、機能性成分の有効利用に関する研究、また熱帯果樹類の実用化栽培の研究・開発が進められ、とりわけマンゴーは近大マンゴーとしてブランドの評価を得ています。また新品種“愛紅”も作出しました。
一方、標高800mの高冷地にある生石農場では、アイガモの育成研究に注力し、その成果を「近大おいし鴨」というブランド名で、世に出しています。近年では冷涼な気候を活かした野菜などの栽培研究にも取り組んでいます。どちらの農場にもセミナーハウスが設置され、農場実習や研究室のセミナーなどに利用されています。
世界経済研究所
国際交流・共同研究を積極的に進め、日本経済に対する建設的な政策提言を行う。
分子工学研究所
環境・エネルギー分野への展開を視野に入れた次世代材料の開発を目的とする教育・研究を行う。
腫瘍免疫等研究所
免疫賦活剤と低用量抗癌剤との併用による延命効果について研究を行う。
大学発ベンチャー企業
(株)アーマリン近大
近大卒の安心・安全な魚を提供
近畿大学水産研究所が研究・養殖した魚を販売するため、2003年に設立。「近大マグロ」をはじめ、マダイ、カンパチ、トラフグなどの養殖魚のほか、「クエ鍋セット」「近大キャビア」などの加工食品を販売しています。近大マグロを中心とした養殖魚の専門料理店も大阪・梅田と東京・銀座に開店。また、日本各地の養殖業者に、水産研究所で育てた質の高い稚魚を出荷し、日本の養殖業の発展に貢献しています。
(株)アーマリン近大Webサイト(株)ア・ファーマ近大
天然薬用資源を研究開発
近畿大学の薬学部、農学部、生物理工学部、附属農場、東洋医学研究所が連携した「柑橘類薬用研究開発プロジェクトチーム」を母体に、2004年に設立されました。天然薬用資源を利用したサプリメン卜などの研究開発を薬学部が中心となって進めています。早摘みの青みかんに、ポリフェノールの一種「ヘスペリジン」が豊富に含まれていることを発見し、栄養機能食品として製品化に成功しました。
(株)ア・ファーマ近大Webサイト(株)ア・アトムテクノル近大
原子力・放射線の平和利用を推進
近畿大学の原子力研究所を中心に、原子力・放射線の平和利用を推進するため、放射線計測機器や医療機器などの開発と販売を行う株式会社千代田テクノルと共同で、2005年に設立されました。各種サンプル試料の放射能、化学成分、細菌などの測定・分析業務のほか、医療・健康・環境・エネルギー関連分野の調査やコンサルティング業務などを行っています。